サツマイモが世界を救う?! 都会のビル屋上で広がる「芋緑化」
第66号令和7年4月
4月13日からいよいよ大阪・関西万博が始まります。前回万博では3歳だった私にとってはほぼ初めての体験です。「いのち」をテーマに内外の最新技術や環境問題への新たな挑戦を紹介する今回の万博。中でも160を超える国や地域、国際機関が出展する海外パビリオンのうち私はオランダ館の代替フーズに興味津々。未来社会の食べものにワクワクしています。皆様はいかかでしょうか。さて、日々の中の小さな気付きや発見、皆さまにお役立ていだける情報を盛り込んでお届けしております「オカセイ便り」。今月もお付き合いのほど、何卒よろしくお願いいたします。
サツマイモが世界を救う?! 都会のビル屋上で広がる「芋緑化」
古くは天保の大飢饉を救い、戦中戦後の食糧不足を救ったサツマイモが「 令和の米騒動 」の中で再び注目されています。 サツマイモといえば戦時中、米の代用食として仕方なく食べたご年配の方には苦しい時代の思い出と結びつくようですが、 品種改良や調理技術が進んだ現代、スーパーやコンビニには美味しい焼き芋が年中店頭に並び、パテシエがつくるサツマイモのケーキは高級スイーツに格上げされています。

そんなサツマイモブームの中、都会のビルの屋上でサツマイモを育てる「芋緑化」が広がっているのををご存知でしょうか。屋上に設置したプランターでサツマイモを育て、葉を屋上の地面に這わせることによって緑化するという環境改善システム。数年前にはこれをさらに進化させた「室外機芋緑化システム」が登場しました。住友商事と日建設計が共同開発したこのシステムは、都会のビルの屋上に並ぶ複数のエアコン室外機を活用し、土とサツマイモの苗を入れたバケツ大の布袋を室外機の間に設けた架台に吊るして栽培する仕組み。エアコン室外機は直射日光が当たり室外機からの排熱によって周囲の気温が上昇し、空調効率が下がりますが、サツマイモの葉による日陰効果と排熱の再吸い込み防止で省エネ効果を高めます。

実際にこの芋緑化システムを採用した渋谷のビルでは、夏季の電気使用量が10~15%下がったそうです。また、このシステムでは水や肥料が自動的に給水給付されるため、栽培する手間もほとんど不要とか。何より初夏に植えて秋にサツマイモが収穫できるのがうれしいですね。
高温や乾燥に強く干ばつや台風などの自然災害に強いサツマイモは、気候変動で食糧危機が迫りくる地球レベルでも期待される植物です。それでなくても食料自給率の低い日本。サツマイモが救世主となるか、焼き芋推しの私としても期待しています。
