透析ベッドと医療用ベッドの違いは?

透析ベッド

日本は世界的にも長寿大国といわれているように、平均寿命も世界一位となっています。(2021/06時点)
ただ、長生きはしていても健康でいられる健康寿命が昨今問われています。
寝たきりになってしまったり、入院・通院を繰り返すようになったりと、せっかく長生きできるならいつまでも健康でありたいものですね。
特に人工透析などは週3回の通院と、1日4、5時間の透析治療がかかるとのことです。

そもそも人工透析とは

肝臓機能が正常の10%以下に低下すると、尿からの排泄物や水分が適切に行われなくなり、そのままにしておくと、尿毒症・水分過多になり、心不全などの症状が現れ危険生命に危険にさらされる状態に陥ります。
その際に、本来なら肝臓を介して、尿に捨てる老廃物や余分な水分を除去し、代替えする働きを透析治療で行います。
簡単に言うと、人工透析とは肝臓の機能低下を助ける。というと一番わかりやすいようです。

日本人の380人に1人が人工透析

日本透析医学会の統計調査では、201年時点で日本人の約33万人が人工透析を受けている、透析患者がおり、これは国民の380人に1人が透析患者であるということになります。
延命治療として人工透析を選ぶ人は多く、病院内でも透析専門の部屋があるところが多く、特に時間のかかる透析治療は1部屋に並列して何人もの患者さんが同時に行えるようになっています。
そのため、小スペースに対応するため、人工透析のベッドはサイズが小さく設計されています。

透析ベッドと医療用ベッドの違いとは

部屋を有効に使用するために、サイズが小さくなっている透析ベッドですが、医療用ベッドとの違いはサイズだけではないようです。
通常の医療ベッドの機能には、2モーター、3モーターといわれる、いわゆる、背上げ、高さ調節、脚あげなどの機能をさします。
透析ベッドは透析中に体を動かすために、4モーターとなっており、上記の機能に加え、頭部の動きが加わります。
透析は1度の治療で4.5時間かかります。そのため、頭部の動きが加わることで、目線が前に向き、読書やテレビなど視聴しながらゆっくりと時間を過ごせるようになっています。
また、頭部をあげることにより、喉への負担が軽減され、飲み物など含んだ際のつまりや飲みづらさも解消できます。
なお、、通常の2モーター、3モーターの動きにはない、左右への動きや、ショック体位という、血圧低下による、ショック症状がある場合に素早く対応ができる動きも備わっています。

まとめ


日本人は長生きだなって思う反面、医療の進歩によっての延命治療の技術の進化もすごい進んでいると今回調べて感じました。
また、昨今は新型コロナウイルの感染拡大によって、医療の圧迫など問題視され、病床不足なども課題になっています。
今回紹介した、透析ベッドは狭い中でもより多くの病床の配置、それに伴い、同線の確保ができるベッドだということがわかりました。
今後の病床の増設などお考えの際に選択肢として考えられてもいいかもしれませんね。
また、自宅療養の際にも、在宅でスペース確保が難しい方にも選択肢が増えるかもしれません。