巫女体験で神社再生。日本文化と神社活性化に注目

第63号令和7年1月

年越しカウントダウンが始まりました。2025年は乙巳(きのと・み)年。「巳(み・ヘビ)」は古来、神の使いとして崇められ、脱皮をくり返して成長するヘビは再生や繁栄をもたらす縁起のいい動物として金運や財運の象徴といわれています。また、古代中国の暦法の十支である「乙(きのと)」は、しなやかに伸び広がるという意味があるとか。この二つを併せ持つ乙巳の年は、過去の失敗も新たな成長へと変える変革の年となりそうです。新年には皆様の元にこの吉兆パワーが届きますように。そして「オカセイ便り」共々、変わらぬお付き合いをいただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。 


「巫女体験」で神社再生 がんばれ神社さん、がんばれニッポン

お正月の風物詩、初詣。皆様はいかがなさいますか? わが家では(近年は妻と2人)、大晦日の20時頃に岡山市内の自宅を車で出発して渋滞道路を走ること3時間、元旦に最上稲荷山妙教寺をお詣りすることが恒例のスタイルです。神仏習合の日蓮宗の寺院で、伏見稲荷や豊川稲荷と並ぶ「日本三大稲荷」としても知られ、私は神宮形式の本殿の前で商売繁盛と皆様の安穏、世界平和を祈願しています。 

ところで、日本人にとって心の拠り所でもある神社は現在国内に約8万社あるといわれています。これはコンビニよりも多い数ですが、一方では後継者不足や経営難で廃業する神社が続出しているそうです。文化庁の統計によるとここ数年は年間で100社ものペースで神社が消滅し、2040年には現在の半数になるという試算もあります。 

そうした中、神社の再生などを手掛ける社団法人「日本文化伝承協会」(東京都渋谷区神宮前)が、日本文化のルーツでもある神社の減少を食い止めたいと一般人向けに1年程前から始めた「巫女体験」が話題を集めています。ご存知の通り、巫女は神社で神に仕えて神楽や祈祷を行う女性祭司。若者たちの間では巫女のアニメやゲームが人気を博し世界中にファンを増やしています。このプログラムは、そんな巫女の所作や作法を自らが体験することで日本の豊かな文化や精神性に触れ、神社の活性化につなげようという狙いから開始され、持続可能な社会をめざす「SDGs」の観点でも注目されています。 

体験講座では、神道や神社、巫女の役割などを座学で学ぶほか、巫女の装束をして神社で所作・作法や巫女舞を習います。10歳以上の女性なら年齢や国籍を問わず参加でき、80代の女性や海外からの参加者もあるとか。同協会では、このほか巫女検定や巫女舞教室も開催しています。ちなみにネットで調べてみると同協会以外でも、独自に巫女体験を行っている神社が複数あり、関心の広がりが見て取れます。苦境にあるのは神社だけではありません。「2025年問題」など課題山積の日本。「ピンチはチャンス」「人間万事塞翁が馬」は、私の座右の銘でもありますが、苦しい状況こそ新たなことを始める好機と捉える、このユニークな取組みに私も大きな勇気をもらいました。 


〇日本文化伝承協会

https://ncta.jp/